アシュラ ジョージ秋山
「アシュラ」の全3巻入荷しました。
名作、奇作、衝撃作を描いたジョージ秋山の代表作と呼べるで
あろう作品であるアシュラ、人肉を食べる描写などが問題となり、
一部地域で有害指定図書に指定され、連載第一回が掲載された
少年マガジンの回収騒ぎを起こした事などでも伝説となっている。
実際、読んでみると大人向け雑誌ならまだしも、少年マガジンでの
連載なら当然の反応だろうな、と思う。
しかし、世間への挑戦的に騒ぎを起こした永井豪などの場合と違い、
あえて少年誌で年少の読者たち(といっても当時、少年マガジンは
全共闘の学生達の間でも広く読まれていたが)に厳しいテーマを
ぶつけてみよう、といった精神が感じられる。
実際、作者は「銭ゲバ」や「告白」など、他にもとんでもない作品を
少年サンデー等で連載したりしている。それに比べて青年誌では、
あえておとなしめの作品(その代わり深みがある)を描いている。
そのあたりでも、その意思は感じ取れるのではないだろうか。