2010年11月26日金曜日

愛がゆく 小山 ゆう



■小山ゆうといえば時代物とスポーツ物で有名だが、この「愛がゆく」は唯一といえるかもしれないSF物なのである。この漫画が連載されていた当時、漫画界ではSFブームだったようです。
とある雪の日に天涯孤独の荒くれ者の松五郎が捨てられた赤ん坊を拾い、「愛」と名前をつけ普通の人間として育てるところから物語がはじまる。
しかし、その子供の愛は実は未来から現代に送られてきた子供で不思議な能力を持っているのだ、赤ん坊は成長し自分の能力に徐々に気付きはじめた頃、未来から愛の命を狙う人物が次々と訪れわけのわからぬまま闘う事になる‥といった荒筋なのだが、最初に全く事情のわからぬ主人公と読者がかぶり、徐々に情報が入るにつれ、どんどん壮大な物語に引き込まれていくのだ。
現代の日常の生活から未来の全人類の運命まで話が移項していくから凄い。
予知能力からテレポーテーションはてはAKIRAやドラゴンボールも真っ青なサイコバトルも興奮させてくれます。
最高のアクションに壮大なテーマとSF漫画の代表になってもいいくらいの作品なのに全然知られていないのはちょっとダサい小物とかクールになりきれていない小山ゆうの味が邪魔なのでしょうか?
最後まで読み終えてみて、タイトルの「愛がゆく」に全てが込められていると気付いて感動。


全12巻です、  ロルカ_ワイ