2010年5月12日水曜日

坊主デイズ★ナイト

5月11日(火)、『ダダ漏れ坊主(#ddmr_Bouzu)』

と呼ばれるお坊さん生中継プロジェクトの仕掛け人であり、

“イケ僧”の愛称でネット上で親しまれている松下弓月さんが

出演するトークイベント『坊主デイズ★ナイト Vol.1』に
いってまいりました^^


がお客様なので興味津々で^^。

そんなわけで、お坊さんもネットから“ダダ漏れ”してくる時代!?

『ダダ漏れ坊主』は、『Ustream』を使ってお坊さんが仏教に

ついて何でも生中継をしてみようというオープンプロジェクト。

今年春、ゲリラ的に始まって以来、ゆるやかに全国のお坊さん

たちに広まり、法話やイベントの生中継が試みられています。


で活躍する僧侶・松下弓月さん。新しい仏教の伝えかたを模索する新進気鋭

の若き僧侶でありながら、『タモリ倶楽部』に出演したときにはPerfumeファン

であることをカミングアウト。Perfumeの3人から“イケ僧”の称号をゲットするなど、

真面目さとお茶目さがほどよく同居する人気のお坊さんです。


30歳ですって^^若いですね^^!

では私の好きなお坊さん。

高雄山神護寺などで修行された。明恵(みょうえ)は、鎌倉時代前期の華厳宗


河合隼雄著書「明恵 夢を生きる」より

 

 明恵が残した『夢記』が我が国における、というよりは、もっと広く世界的に見ても、精神史上の偉大な遺産であることを述べた。彼の残した夢の意味を探ってゆくことが本書の目的であるが、そのためには明恵という人のこと、明恵という人が生きた時代のことをある程度知っておく必要がある。夢を解釈するためには、夢を見た人の意識状態を知っておく必要があると述べたが、それに相当することを、まず本章において概念的に行っておこうとするものである。つまり、後の各章において、明恵の夢の流れに沿って、その自己実現の過程を明らかにしてゆくのではあるが、そのつど、明恵のそのときの意識状態との関連は、できるかぎり言及してゆくつもりではあるが、もちろん、それがどのくらい可能であるかは不確かなことである。そこで、明恵の生涯をここに概観しておくことによって、今後の夢の理解に役立つようにしておきたいと思うわけではある。
 明恵の夢を理解するためには、明恵という人の生涯についてだいたいを知っておくだけではなく、明恵の生きた時代について、特に精神的な意味において、ある程度知っておくことも必要であると思われる。そのことは、明恵がどのような精神的な「課題」と直面し、それを背負ってゆこうとしたのか、それがその時代においてどのような意味をもったかを、ある程度心得ておくことになるであろう。特に明恵の生きた時代は、我が国の精神史上、注目すべきときであり、外国から伝えられた仏教が日本人の魂との触れ合いのなかで変貌してゆくときと考えられるので、なおさら、そのような点をおさえておく必要が感じられるのである。
 正直なところ、筆者(河合隼雄)は明恵の夢に惹きつけられて、その理解のために、あるいは、その理解を通じて、鎌倉時代の我が国の仏教の変容の軌跡に触れることになったのであるが、法然、親鸞、道元、日蓮などの名僧が次々と現われ、お互いに影響し合ったり、批判、攻撃し合ったりして、それぞれの説を築き上げてゆく様に触れ、すぐ思い起こしたのは、今世紀の初頭に、フロイド、アドラー、ユングという三人の巨人が互いに同様の接触を重ねつつ、「無意識の発見」の仕事に力を尽くしてゆく過程であった。実は『無意識の発見』とは、その過程を見事に描写したエレンベルガーの名著の題名であるが、「日本仏教の発見」に貢献したこれらの僧達の在り方は、多くの点でエレンベルガーの記述する深層心理学者たちの姿と重なり合うところがあり、筆者は深層心理学の流れのなかに属する一人として、非常に興味深く、また一種の共感をもって、日本仏教の発展に大きい寄与をした僧たちの関係を見ることがで。エレンベルガーきたの名著が相当な大著であるように、「日本の仏教の発見」も、もし書かれるならば相当な書物であろうし、筆者の力量からしても、この書物の範囲内においても 、とうてい可能なことではない。しかし、明恵の夢を理解するのに、最小限必要な程度において、その点についても触れておきたい。  


心理学者、河合隼雄さんの明恵 夢を生きるは是非読んでいただきたいです。